カレル.ヴァン.ウォルフレン 『支配者を支配せよ』

直接的な題名の本ですが、ウォルフレン氏は、読者である有権者に対して異常な期待を寄せているのです。

この本の冒頭でいきなり「一般国民から発するものでなければその他の担い手はいない」とまで書いているのです。

今の日本のシステムでは、日本の政治家がいかなる権力を手にしようと、何らかの見えない方法で、日本の進路を決めていく方法を手に入れることはできないと断じているのです。

非常に興味深いことを書いていますね?

そのことに興味を持った人は読むべきでしょう、この本を!

政治の指針を論じるに際して、非常にはっきりと分析しているがゆえにわかりやすく、それゆえに、やるべき方針が明確になりますね。

日本を実際に統治する仕事を政治家は、官僚の手に委ねてしまっているというのですね。

そして、経済官僚政治家のいうことを聞かなくなっているということですね。

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一般の人々と、国家の間には舵取りの中間的な機関がなくてはならないのは言うまでもないです。

その際に、中央政府に特定の問題で問いかけて追及するアカウンタビリティを要求することはできるのです。

そこで問題になるのは、どのような人にどのようなことを期待すべきなのか、ということですね。

政治家は、自らの道徳観をゆがめ、何が重要かを見誤る。

そして投票者、有権者は正確な情報を持たないし、意見をころころ変え、下品な感情に左右されることもあるのです。

政府には、よく訓練された専門家=官僚は常に必要です。

ウォルフレン氏は、官僚批判で有名なジャーナリストですが、その官僚の遂行能力については高く買っているのです。


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K.V.ウォルフレン


事実この本でも「ほとんどの人が責任感持っているし、綿密かつ手を抜かない」と書いているのです。

しかし、問題点を良き方向へ変える創造力の欠如を嘆いているのです。

間違ったものが、その間違ったまま遂行されているということですね。

官僚が、民衆の意見を代弁しているというのは幻想にすぎないとしながら、日本が昔から言われている社会の同質性ゆえにという論理と、日本人は和を尊ぶ国民であるというフィクションが、更にその状態を強固なものにしている、という指摘は当たっていますね。

政治の致命的な失敗や、歴史的な重大犯罪は政権交代のない国で起こりがちであったのは歴史をみれば明らかでしょう。

事実、日本は自民党の長期政権が存続していましたが、それはなにゆえにそうなってしまったのかは、この本に書いてありますし、他の本でも書いてるから読んでみるのがいいでしょう。

その政治の致命的な失敗や、歴史的な重大犯罪は表に出ることもあれば、水面下で起こり続けていることもあるでしょう。

それは、民主主義を叶える際には障害になるのは言うまでもないことです。

こんにちの官僚のはびこる芽は山県有朋が作り上げた遺産であるということを氏はいろんな本で書いていますね。

先に指摘した、官僚の創造力の欠如は大蔵省にも当然あるわけで、生産力の増強という命題は、今の世には有効ではないと氏はしているのです。

戦中経済から戦後経済への舵取りをすべきであったのに、官僚はしなかった。

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いろんな立場はあるものの、欧米では支配エリートを如何に適切に教育すべきであるかが政治の課題である、というのが通常のようです。

そういう努力を怠った政治家への批判も当然しています。

そのことのほかに、国民への非難をしているのです。


その政治家に対して、国民の有権者は、政治家に真の権力を持たせるべきであるのに、国民を代表すべきであるのにその働きかけをすることを怠ったという批判をしているのです。

日本政府は、それぞれが半ば独立して互いに縄張り争いをしている省庁の官僚の集まりであるのです。

その官僚は、フィクションを守り通すことに必死です。


仲間と自分の保身のために極端に走っているだけなのです。

ゆえに、阪神大震災日航機墜落事故の際にも、自衛隊が到着するのに2時間以上もの時間がかかったのです。

他の民主主義国では、こんなことはあり得ないとウォルフレン氏は語ります。

それも、もとより日本には組織の各部分を調整し、リーダーシップを発揮する官僚制度の核となる中枢が欠けているからです。

その中枢を政治家が担うようにすべきであるというのがウォルフレン氏のいわんとすることなのです。

そのために国民が何をすればいいか…それは本書を読んでもらえればいいでしょう。

また日本は非常に物価が高いし、大国としての恩恵を受けていない。

それゆえに、建設費がかかり要らない公共事業にお金がつぎ込まれて、自然景観がものすごい損なわれているのは、日本をおいてほかにないとまでウォルフレン氏はいいます。

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また、大蔵省自身が生み出した不良債権のしりぬぐいを国民のお金で賄われていることが判明しています。

こういった現状の分析を目の当たりにすれば、当然、日本政府や官僚へ無批判でいいという意見にはなりませんね。

そういう状態への改革の担い手は、ほかならぬ私たち国民、有権者であるとしているのです。

先に、一般国民や政治家の欠点も列挙していながら、それでも国民に期待を寄せているのは、やはり国民政治家にしか、その変革の担い手がないからでしょう。

それに、そういうことを期待しているのは、やはり市民性の回復を期待しているからでもありましょう。


その際にどのようなことをしていけばいいのか?

それは、この本につまびらかに書いてありますから、この本を読んで勉強し、行動していきましょう。

●この本は以下よりどうぞ!
  ↓



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その他、ウォルフレン氏の本についてレビューしたページは以下です。
   ↓
『いまだ人間を幸福にしない日本というシステム』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/404153213.html?1442740078

『日本に巣食う4つの怪物』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/411025348.html?1442739448

『アメリカからの独立が日本を幸福にする』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/416108583.html?1442739522

『偽りの戦後日本』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/419390846.html?1442739842

『アメリカとともに沈みゆく自由世界』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/403562125.html?1442740154

『この国はまだ大丈夫か』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/403116925.html?1442740217

『怒れ!日本の中流階級』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/474007969.html

『年収300万円時代 日本人のための幸福論』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/376743327.html?1442740414

『独立の思考』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/369324554.html?1442740685

『快傑ウォルフレンの日本ワイド劇場』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/474352719.html?1585742051

『日本という国をあなたのものにするために』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/474704991.html?1587528849

『民は愚かに保て』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/474836111.html?1588163649

『アメリカを幸福にし、世界を不幸にする不条理な仕組み』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/474944528.html?1588731312


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