奥宮正武 『PKOと憲法』

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武装か非武装か?

これは今となっては不毛な議論かもしれないですが、どちらかに割り切らないといけないときに迷っている人に読んでほしい本ですね。

私は、大学が法学部だったこともあり、いろんな法学者の本を読みました。

宮田光雄、渡辺洋三、小林直樹といった人たちの本ですね。

そこに書いてあるのは、やはり自衛隊は違憲であり、安保は廃棄しなければならないという趣旨の本をいくつか読みました。

そのために、それらの本の影響を受けて、私自身も自衛隊は全部解散させ、安保条約も破棄しなければならない、という意見にいました。

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しかし政治学者自衛隊についての意見をめぐる本を読むことで、その自分の考えを変えていくことになりました。

確かに、憲法で軍隊を持つことは認められないけれども、主権国家である以上は必要である、ということに変わっていったのです。

やはり法学者は、法の順守に価値観のバイアスがかかっていますから、やはりその法文に書いてあることをまず守らせることに使命を向がちです。

しかし政治学者は、国家の全体的な位置を確かめた上で、行くべき道を模索するがゆえに軍隊は必要という結論になるのですね。

ゆえに、意見が平行線をたどってしまうのですね。

であるからして、法学者の人は、軍隊を持つことを是とする立場の人の書いた本を読むべきであるということを、即座に思いましたし、政治学者は、軍隊を持つことを非とする立場の人の本を読んだうえで、両者の意見を汲んだうえで結論を出すべきだと思ったものです。

しかし、法学者のかたは、やはりそれなりに軍隊を持つことを是とする立場の人の書いた本を読んだことはあるのでしょうが、やはり法学者という立場ゆえに、法学に関する情報の方がいつしか多くなり、自分の意見を変えられないのではないか、と思うのですね。

しかし、この本の著者である奥宮正武氏は、その両者の意見をくみ取ったうえで、自分の意見を出しているのですから説得力があります。

この本の中で、いろんな法律に関する論を長々とのせていますから説得力があります。


そういう人であってこそ、本物のの知識人だなと思う次第です。

この奥宮氏の言い分は以下です。

日本は衣食住すべての分野において自給自足などできない。

非武装中立を採択してしまったら、他の国はどこも日本を相手にしてくれず、非常に貧相な生活を強いられることになるだろうということです。


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その生活に甘んることが国民全員が飲むことができるなら、その採択をすることができるがそんなことは不可能ですね。

そういう非武装中立の国としてコスタリカが挙げられますが、日本とは経済力や世界的な影響力を考慮に入れてみれば、日本の採択すべき参考にはならないということですね。

また永世中立を宣言したかつてのスウェーデンや、今のスイスですが、これらの国は重武装中立なのです。

これには驚きました。

しかし、これは奥宮氏の意見として妥当性は高いですが、しかし不明なのは、日本のような世界に冠たる大国が非武装中立を採択した結果こうなったというような経験理論がないのですね。

ですから、これがどれだけ妥当するかは確かではないですが、しかしこれまでの研究の結果を考慮すると妥当性は高いといえるでしょう。

非武装中立をすべきであるという法学者の意見をみると、軍隊をすべて解散させて、条約もすべて廃棄した後、他国が攻めてきたらどうするかという質問に対し、攻めるだけ攻めさせよ、ということを書いていました。

これでは攻めてきた国の暴虐の限りをつくさせ、多くの死人が出るではないか、というように思ってしまいますね(笑)

こちらの方の立場の人の理論も経験理論でないゆえに、妥当性を論じることは難しいですが、それでも妥当性は低いと思われてならないですね。

宮田光雄、渡辺洋三、小林直樹といった人たちは優れた法学者ですが、こと軍隊のことになるとどうも説得力がない気がしますね。

確かに、軍隊を持つことによってのマイナス点は存在していることは確かです。

自然環境が壊れる、資源の浪費、軍人による婦女暴行などマイナス点はあることは確かです。

よろしいと私が思われるのは、やはり軍隊を保持しながら、それらを良き方向へ変えていく努力を重ねるということでしょう。

その際に参考になるのは、法学者たちの指摘してきた軍隊や条約に関するマイナス点ですね。

それらを参考にしながら議論を進めていくことが重要でしょう。

やはり、人類は核を含めた兵器の作り方を知ってしまった。

ゆえに、全廃条約に調印したとしても、違反する国は絶対に出てきてしまう。

ゆえに全廃はできないのであって、やはり軍隊を持つことは認めなければならないでしょう。


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相手を責めたら自分も殺される、という危惧を持たせることが一番大事であることは言うまでもないですね。

そして戦争に訴えることではなしに、自分の国が良き生活を送るためにいい方法を各国が模索することの方が重要であることはいうを待たないです。

戦争に訴えて得た結果と、戦争を経ないで得た結果の方がいいと思えるような関係を考えて、各国の市民が考え行動していく方がいいということですね。

そういう道も当然ながらこれまで多岐にわたって研究されてきたことはいうを待ちません。

やはり賛成と反対の意見がある場合に両者の意見をくみ取りつつ、中立を最初は決めながら双方の意見をくまなく考えながら結論を出すということが非常に大事ですね。

そういう論法をこの本では展開されていますから参考になります。

この本は234ページで本としては普通の量ですが、非常に奥が深いですし、それでいて読みやすいタッチで書かれていますからどなたにでもおすすめできます。

日本の行方を決めるうえで参考になればということでお勧めします。

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