カレルヴァンウォルフレン 『日本に巣喰う4つの“怪物"』

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この本の著者であるカレルヴァンウォルフレン氏は、新刊が出たら、私が必ず買うと決めている人の1人です。

この本を読んで、また更にその思いを強くしました。

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カレルヴァンウォルフレン

日本に潜んでいて、いつか必ず日本をよからぬ方向へもっていく可能性のなる”怪物”について詳しく述べています。

この著書の最初で、 「世間で頻繁に使われる理論の中には、考案した当事者が「科学的」に見せかけようとして必要以上に複雑化させたために、かえって重要な側面が不明瞭になり、結果としてしばしば誤用されるものも少なくない」


と書いています。

これは、ウォルフレン氏が、常々言っていた、「日本のシステム」に大いに当てはまることですので、よく心しておいたほうがいいでしょう。

まず、日本をよからぬ方向へもっていく”怪物”としてウォルフレン氏は、 「原発」をあげています。

原子力発電によって、石油や他の燃料の輸入量をへらせ、しかも値段も比較的に安い、そして間断なくエネルギーを供給できるとして採用されていました。

しかし、使用済み燃料をどうするか?という問題は残っていましたし、原子レベルの配列を変えるという自然への介入によって不注意にも制御不可能な力を解放したことで不安は広がっていました。

そこへきて、2011年福島原発の事故で、それまでにあった原発の安全神話は覆りました。

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しかし、それでも、安倍政権は原発を持続し、他国にも原発を輸出する暴挙に出たのでした。


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そして、また”怪物”として、メディアと官僚をあげています。

主流派新聞やテレビは抗議デモを極控えめに報道するか、全く報道しないかのどちらかなのです。

1973年の春闘において、ベトナム戦争反対者の車が炎上する事故がありましたし、2014年に集団的自衛権に反対した人が焼身自殺したことについては、1面トップで報道すべき重要事故であるにもかかわらず、報道はされませんでした。

官僚や大手新聞社は、 「現状維持中毒」に罹っているとウォルフレン氏は言います。

これは他の彼の書物でも何回も言われてきたことですが、それを今回も取り上げる価値は充分にあることでしょう。

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野心ある役人がキャリア官僚の特権を侵害しようとしているとみなされれば、スキャンダルを利用してその人物を引き摺り下ろそうとします。


また、従来のやり方を脅かしかねない政治家がいれば、有力紙は、その人物のキャリアを台無しにするに足る事件に検察官が着手できるようにするのです。

日本の検察に睨まれたら有罪になってしまう確率は実に98%という高率なのです。

これは先進国でも稀なのです。

主流派メディアでは、選び出されたニュースは極めて似通っているのみか、内容の解説の仕方もほぼ同じです。

そして、記者クラブにおいては、フリーランスのジャーナリストや週刊誌やインターネットの記者たちは参加を禁じられているのです。

加えて、クラブ内の合意にしたがって報道するかしないかを決められるのが多いそうです。

要するに日本でのニュースを画一化して、それをすべてと思わせて、官僚のいいように国をもっていくのがその目的だといえなくはないでしょう。

信じたくはないですが、それが現実なのです。


その一環として、特定機密保護法について論じなくてはいけないでしょう。

これは、軍事や外交など機密を直接に扱う事柄ではなく、むしろ広範な官僚政治にかかわる領域を隠すためにできた法律なのです。

要するに、「キャリア官僚の公権力の大幅な拡大」を目指したのです。

どんなに些細であっても官僚たちが秘密にしようと決めた範囲内の事柄についてであれば、起訴できるのです。

そして、最後に西側の民主主義を破壊する巨大な”怪物”として、「金権政治」をウォルフレン氏は挙げています。

ビジネスの大部分が、金融化して、その結果、銀行や保険会社は高度な政治権力を獲得し、政治家たちと複雑な関係を築くことになりました。

それによって莫大な富を獲得した大企業もあります。

富による支配なのです。


きわめて裕福な人々が、重要な政策を決定するのです。

こういった「権力」をもつようになったのです。

このような「権力」は、民主主義国であれば、市民にあるはずのものです。

金権政治で買われるのは、政治家ではなく、その政策なのです。

極端に、豊かな人々が、その富を使って壮大な規模で、政策決定に直接的な影響を及ぼうそうとすることが=金権政治なのです。


福島第一原発の原子炉での大参事発生後に、菅直人が東電に叱咤しにいったのですが、アメリカや官僚やメディアの妨害で、自分の立場を貫き通すことが出来なかったのです。


その後、野田佳彦首相は現状維持派で、彼が在任時に消費税はアップされたのです。

このアップによって日本の歳入が増えることはないのです。

逆に、消費が冷えて歳入は減るのです。

また、鳩山一郎小沢一郎は、中国との改善をはかる行為を続行していたら、いまのような日中関係の対立は解消していたかもしれないのですが、日中関係を壊したいアメリカの謀略によってつぶされてしまいました。


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このようなことつぶさに見ていくと、日本に潜む怪物として、「アメリカ」も含んだいいのではないかと思われます。

その際に、一番思い浮かぶのは、アメリカの軍産複合体でしょう。

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戦うには、武器や、自分に襲いかかる相手を見抜くため、先端技術を駆使した手段が必要になります。

こうして、兵器産業が出来上がります。

これは貪欲になり、存在する以上、増幅せざるを得ません。

そのメーカーは甘やかされ、その製品の対価は莫大です。


競争などほとんどありません。

このようにして、軍産複合体は肥大化していったのです。


「軍産複合体はアメリカの将来を脅かす脅威になる」とアイゼンハワーは言を残していました。

その通りの事の成り行きになってしまいました。

この軍産複合体は、ソ連という仮想敵国を想定して作られたアメリカの制度なのです。

大半が秘密に伏され、アメリカ経済に深く組み込まれていたため、なくすことが出来なかったのです。


軍部が政治支配下から逸脱した時代が復活するかもしれないという恐怖があります。

アメリカの機構権力は強大化し、野放しにされているのです。


それだけでなく、アメリカのネオコンは、ロシアのプーチン大統領を貶そうと、大量のプロパガンダを作り出しているのです。

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ウクライナ危機は、アメリカのネオコンによって引き起こされたのです。

これまで、アメリカはイラクやイランやシリアと戦争をしてきました。

そして今回、ウクライナに数十億ドルを流して危機を作りだしたのです。


ウクライナ危機において、「ロシアのプーチンに原因がある!」あるいは「プーチンが権力欲の権化」などというプロパガンダがアメリカから流されましたが、これらは全くの嘘なのです。

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アメリカやヨーロッパの主流派メディアは、オバマ政権に足並みをそろえてこの嘘を報道したのです。

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アメリカとしては、アメリカの政治的な領域および経済的な影響力を東方に拡大するためには、是が非でもウクライナを獲得したかったのです。


クリミア半島は、1954年にロシアからウクライナに与えられたものなのです。

そのクリミア半島には、ロシア語を話すロシア人が多くいるのです。

その領域には住む人々には、アメリカによって樹立された新たなウクライナ政権の支配者たちに協力しようという気持ちも政治的理由もないのです。

そのアメリカによって樹立された新たなウクライナ政権には、少数独裁者とネオナチと殺し屋の連合なのです。

その殺し屋は、ロシア住民が多いウクライナ東部で反体制派と戦い、40人を殺したのです。

ウクライナ東部で空爆があり、そのウクライナ東部はいうまでもなくロシア連邦に加わったのです。

そのことで、アメリカはウクライナ東部を、反逆者、分離主義者、テロリストなどというレッテルを貼っているのです。

事の真実は、以上のようです。

これらを見ていくと、主流派メディアに騙されてはいけない、という教訓が得れると思います。

大手新聞やテレビが報道する内容がすべて真実であるとは限らないのです。

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ニュースのソースはこれらメディアだけではなく、実際にその場にいた人の報道する事実
もきちんとくみ取らなくてはいけません。

またインターネットの情報もです。

こういった情報のソースをつぶさに見ていくとやはり主流派のメディアは真実を報道していないのがわかります。


あの9.11にしても大手メディアが報道する内容に関して、私はいまいち腑に落ちない感じがしていたのです。

あの事件の首謀者はオサマビンラディンである。そのビンラディンを匿っているイラクを攻める!というアメリカの報道に対して、私の知り合いの日本人とフィンランド人のハーフでアメリカで生まれ育った男性は、そのことに対して意気込んでいました。

私がその男性に「イラクとアメリカのどちらを支持する?」と訊いたら、「勿論アメリカさ!」と言っていました。

この男性は、ニューヨークの偏差値のかなり高い大学で学び卒業したにも関わらず、事の真実を判断する能力が欠如していたようです。

というか、主流派のメディアの報道を鵜呑みにしてしまう性癖があったようです。

現代人の大半もそうではないでしょうか?

やはり大手メディアの報道を鵜呑みにせず、事実の裏や違う側面を自発的に見ていこうという気概が欲しいものです。

そういった力を身に着け、行動にうつすことによって良き社会を創造できる、ということがウォルフレン氏の著作家としてのデビュー作から今まで一貫して変わらぬ市民としての姿勢であり、私も賛同して揺るがないモラルとして維持していきたい姿勢なのです。

人的な要因がないがしろにされる原因は、地震や台風とは関係がなく、むしろ人々が自分たちを支配する当事者の行動に、何ら影響を及ぼすことが出来ないと考えていること。そしてそのような社会システムに原因があるのではないか。と日本人の考え方に疑問を呈しているのです。

しかし、1993年に政党政治に変化の兆しが表れ、政府システムを真に変えることが可能だとおもったに違いないとも思ったようですがそれは挫折に終わりました。

2012年からの安倍晋三による「アベノミクス」においては依然として強いドルの支持という財務省の従来の政策の継続であるようです。

海外で製品を売って稼いだドルをそのまま保持する。そして、アメリカの長期国債を買い続ければアメリカは財政赤字を賄い続けることが出来るのです。


完全にアメリカの属国であるありさまは変わっていません。


日本の輸出産業は、儲かるという理由で、官僚たちは円の対ドル価値が安ければいいのです。

日本の優先事項を変えない、現状維持の性癖が変わっていないのです。

こういうことを大手メディアは報道していないのです。

そして、報道しないから、そのことは不問に付して良い、そんな風潮が西側諸国や日本にも蔓延しているようです。

しかし、それと反対する意見や報道されていない事実に関しては主体的に見ていこうという気概が、市民として必要のようです。

国民は、「国のしていることだから」とか「大手新聞社の書くことだから」という理由で、官僚や新聞社に対して無批判でいてはいけません。


大手新聞社の報道が全て事実を報道しているわけではありませんし、官僚のしていることがすべて正しいわけではないことは、この本やその他幾多の本やネットの情報を検索すればわかることです。

また、事の決定に対して賛成と反対の意見があるのです。

その両方の意見を平等に吟味していく努力も忘れてはいけません。

自分と意見を同じくする人たちの意見だけを尊重して反対する人たちの意見には一切耳を貸さない、大宗教団体をバックに成立している政党の支持者はこういう人が多いですが、これではいけません。

新聞以外にも、ネットや本を読み真実を知ろうという気概が永遠に必要だなと思いました。

それは非常に骨の折れる作業です。

しかし、市民として、それを怠ることは、敗北主義以外何物でもありませんから、私はその姿勢を崩してはならないと、この本を読んで思いました。

この本をお読みになりたいと思ったかたは、どうぞ!
  ↓


日本に巣喰う4つの“怪物"

その他、ウォルフレン氏の本について書いたページは以下です


『いまだ人間を幸福にしない日本というシステム』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/404153213.html

『日本を追い込む5つの罠』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/404275152.html

『年収300万円時代 日本人のための幸福論』
http://hair-up3times.seesaa.net/article/376743327.html?1419132557




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