堺屋太一 『明日を診る』

日本が誇る経済ジャーナリストである堺屋太一氏の本です。

1999年5月に出されたものです。

経済ジャーナリスト…こういった肩書きだけでなく、大幅な分野に渡る学問的な知識のみならず情報の多さに、毎回読みながら圧倒されます。

それでいて非常にわかりやすい筆致ゆえに、1日にどんどん読み進めてしまいます。

60年代や70年代の学問の本を読むと、やたら難解で読みづらい本が多いのに気づきますが、そんな本を書くことがもてはやされた時代があったのかなあと思われます。

しかし実際はどうか知りませんが… (苦笑)

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     堺屋太一



どんな時代や時期においても、変化は必須ですね。

ただし時代の風潮に迎合して何でもかでも変えるべきといっているのではないのです。

やはり問題点が発生したのであるならば、その領域に関する現状を深く広く分析して、そこに存在する問題点をえぐり出して、良き方法へ変えていかないといけないのですね。


これは何も学者や知識人と言われる人だけでなく、経営者と言われる人たちなどにも必要なスタンスでしょう。

そのためには、幅広い知識や情報の収集は欠かせません。

堺屋氏は、日本の社会のみならずその歴史、経済状態や特徴、金融の状態など多岐にわたる知識や情報を駆使しながら論を進めているので、非常に説得力があるのです。

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景気対策として、従来の日本では公共事業を多く推進してきましたが、堺屋氏はこれからの少子高齢化によって道路、鉄道、上下水道を拡張する必要なしとしています。

有り余った工業用地の処分を推進し、重い維持費のかかる余計な施設を残さないべきであるとしてます。


また、住宅を引き継いだ家庭が多いこれからの世代にとってには、返済のこれからは住宅ローン返済のない豊かな家計の時代であるとしているのです。

これらは、やはりいろんな領域から情報を得ている堺屋氏ゆえに説得力がありますね。

公共事業にしろ住宅にしろ建設による事業が大幅であったこれまでの時代から、楽しい社会を実現できる商品やサービスが必要であるのは明白です。

多様な施設を実現できる個性的な遊びをつくり出すことが必要であるとしているのです。

これは世代の人口比率の変化による導きだしであるのは明白です。

これは主に政策決定に携わる人達だけの議論のようにも思われますが、そうではなくやはりこういった本の読者にも何かしらの当為を導き出してもらわないことには困る感じがします。

少子高齢化によって年金受給の開始年齢の伸ばしや、受給額の少額化によって貯金を課すように政府に促されていた事がありますし、今もそうでしょう。

そんな事態に備えて、夫婦で3000万円以上もの大金を貯金していたパターンもありこれでお安心と思ってましたが、妻ががんにかかってその貯金の殆どを失くしてしまった。

あるいは、相応の貯金をしていたが、夫が認知症にかかってしまい、やむなく施設に入れざるを得なくなり、そのお金を切り崩さなくてはならなくなり、下流生活に甘んじなくてはならなくなった、という例を『下流老人』という本を読んで知りました。

こういった本と重ね合わせて読むと、老後の備えだけでなく、普段からの自分の健康にも万全とした行為を施すことが必要であることがわかります。

戦争直後の日本においては、どのような公共事業が行われていたかを見ると、規格大量生産型の近代工業社会を目指し、その詳らかに書かれています。

その内容は、私が学校にも入っていなかった頃のことが詳らかに書かれているので当時の社会を懐かしんで非常にノスタルジックになりました。(笑)

それは、経済成長が続くという前提の中で、行われていたがゆえに上昇する事ができたのは明白です。

しかしバブルが弾け、高齢化の進展が進む中で、このような政策の維持継続は意味がないことは明らかです。

バブルの痕跡によって、不良債権化してしまった土地をどのように処理するかを、いろんな多角的な分析によって論じられています。

その内容を見ると、博学者としてももちろん、人にいい意味での楽観視をさせてくれる学者としても流石だなと思います。

単に問題点を提示するだけでなく、未来が明るくなるようにするためにはどうすればいいかを論じる事のできる人が渡しは尊敬するのです。

ただ問題点をだして、もう日本はだめだ、終わりだなんている事を書いて読者を陰鬱な気分にさせる人もたまにいますが…(笑)。

そういった多分野にわたる日本社会の分析を明確に分析して、また、いつもの堺屋氏の得意な論法ですが、過去の日本の歴史を振り返りながら、未来を拓いているのです。

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その内容については、本書を読んでいただきましょう。

日本は、1200兆円の個人金融資産があり、1兆ドルを超える対外純資産、7000万人の勤労者がいるということで、いい意味での楽観視をしているのです。

もちろん数字だけでなく、日本の経済力の源にまでさかのぼってですが。

それは、生産、流通、情報、消費の実体経済が健全かつ効果的に動くのが大事であるといいう前提ですが。


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それは世界に冠たる日本ですから、問題点が浮上してきたら、そこを矯正する事が非常に大事ですが、そういった努力を怠らない事が必須ですね。

そういった努力は堺屋氏のような明晰な論者の言を真摯に聞くこと、読むことが非常に大事ですね。

そんな事を考えてしまった本です。

99年に書かれた本ですが、今読んでも非常に読みいってしまう魅力に溢れた本であるということを念を押しておきたいと思います。

●この本は以下よりどうぞ!
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