生越忠 『これからの大学』

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和光大学の教授だった著者が、大学の在り方を論じた本ですね。

東京大学を出ている著者が、和光大学に赴いて教授するかたわら、そこの大学と東大の生徒との比較で、創造性に差はないとしているのです。

これには驚きました。

しかし、物事をすぐに暗記してしまう能力においては東大の方が圧倒的に高いとしてです。

それまでに、詰込み教育をしてきたがゆえに、柔軟な発想ができない東大生を多く見てきた著者が比較しての事ですね。

それゆえに、そんなに詰込みを一生懸命にしてこなかった和光大の生徒の方がユニークな発想をする人間が多いということを書いているのですから驚きでした。

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これまで、大学に行くことに一途だった人たちからすれば、偏差値の高い大学に出た人の方が、そういったものもすべて優っていると考えがちですが、実際はそうではないということですね。

あまりに暗記することばかりに一生懸命にしてきたがあまり、そういった考える能力やユニークな発想ができない、といったことを書いた本がありましたが、それは一面ではそうでしょうけれども、それだけではない気がしますね。

詰込み教育がよくない、しかし、詰込みをいっぱいしてきてそういう能力の高い人、要するに偏差値の高い大学出の人の方が、俯瞰的に見て、研究で成果を上げるのは、高い大学出の人の方が圧倒的に多いのは否めないですね。

そこでキーワードになるのは、研究心ではないでしょうか?

いろんな高校卒の経営者で、大きな会社に仕立て上げた人の自叙伝なり伝記なりをよむと、自らその道のことについて勉強し、それを試行錯誤しながら実行していったということですね。

この著者のいうように、創造力に差はないといったことはすべてうのみにはできないです。

何故なら、その創造力があるという和光大生と、東大にいる生徒の卒業後の業績等のフィールドワークや研究などは一切ないからです。

しかしこれは和光大生を見下しているわけではないのです。

逆に東大生を崇めているわけでもないのです。

創造力は、出た大学によって決まるわけではないのですし、それから自分が必死になって研究し勉強していくかという気概があるかどうかの問題ですし、いくら創造力があっても人柄がよくなくては、その道で成功することはないのです。

高校卒でも立派な経営者になるかどうかももちろん、必死になって研究し勉強していくかにかかっているのです。

そのことを偏差値の高い大学に行ったからといって、偏差値の低い大学の人や高校卒の人を見下している人は要注意ですね(笑)

そこでキーワードになるのは、ウィリアム.ジェイムズの言葉です。

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ウィリアム.ジェイムズ


文字を読むことを楽しむことに生きがいを感じれる人は少数派である、ということですね。

私の通った大学は中の上のレベルでしたが、それでもアンケート結果で、履修した科目をどれだけ出席しているかというアンケートでは1割未満でした。

国内全体でも1割前後なのは明らかでしょう。

大学が一緒だったある人にきいたら、その人は県内トップクラスの偏差値70以上の高校から来たというのです。

そんな凄い高校から来たのであるならば、勉強が好きで仕方なくて、講義にはほとんどすべて出ているのだろうかと思いきやそうではなく、ほとんど出ていないし、年末試験は友人にノートを借りてそれで済ましているということです。

その人に勉強は好きかどうか聞いたら、好きは好きだが、もうおなか一杯で必死になってはしたくない、ということですね。

こういう例をいっぱい見てきましたし、本やその他の媒体で見てきました。

偏差値の高い学校出身あるいは偏差値の高い大学に行ったからとて文字好きであるとは限らない、ということですね。

残念ながら、文字嫌いの人は会社を立ち上げても成功しないということは言えそうです。

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何故なら業界内でのツール、いろんな意味でのツールは日々変化するので、それを常日頃から勉強して取り入れて、それを自分のビジネスに適応していかないと顧客から相手にされないですし、一時的に成功してもその成功法則は不変ではないですし、常に変化を察知して、それを自分のビジネスに適応させることをしていかないと生き残りはできた話ではないですからね。

そのときに大事なのは、文字を読む、それもたくさん読むのが好きかどうかです。

本を1冊読んで、それでギブアップな気分になってしまう人は経営者にはなれないなと思いますし、実際文字嫌いで成功した経営者は知らないですし、いないですね。

これは、経営者として成功しなかったらダメというわけではないのです。

このように文字嫌いならば、必死になって働くことに生きがいを見出せばいいのです。

偏差値の高い大学に行ったからとて文字好きであるとは限らないですし、逆に高卒でも文字好きな人は経営者として成功する可能性はあるということです。

こういうように、大学でちんたら生活していた学生が、大学を卒業した後にちんたらして生活するかというとそうではなく、きちんとしている人ばかりなのはわかります。

何故、大学でちんたら生活する人が多いかというと、次なる学校はもうないのだし、何よりも文字が嫌いだからですね。

そのことを咎めても仕方ないというようにウィリアム.ジェイムズの言葉を知ってから考えるようになりました。

このように文字嫌いの方が古今東西多いから大学改革が遅々として進まないのでしょう。

この著者は、東大を頂点とするピラミッド型の序列体系に我慢ならなかったようですし、学問の大事さを考えて、自分のうけもつ講義に一般人もきていいよという告知を出して公開していたようです、それなりに賛否はありましたが。

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これまで紹介してきた桜井邦朋氏と同じように、ろすっぽ研究をしないで安住しているだけの教授たちを批判することで、大学を正そうとした正義感に強い人なのでしょう。

でもそういった教授たちが安住していれられるのは、日本が全体的に高学歴志向であり、必死にここに入学しようとしている人が高校卒業生の半分以上いるからでしょう。

しかし、根は文字嫌い勉強嫌いですから、きちんと研究をして毎回新しい情報や知識を盛り込んだ講義をする教授よりも、毎回同じようなことを言っている教授の方が年末試験で楽したいから選ぶ人の方が圧倒的に多いのです。

ゆえに研究を怠っている教授が安住できてしまうのです。

その根本を直さなくては、といっても根本を直すことはできないのは言うまでもないです(笑)

しかし、桜井氏やこの著者のような人が多く出てきてくれた方がいいのは、言うまでもないことです。

そのことに共感できる方は、この本を読むべきでしょう。

学問や大学に対する熱い思いやモラルがぎっしり入っている本です。

●この本は以下よりどうぞ!
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これからの大学 (1974年) (朝日選書〈9〉)

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