入江昭 『日本の外交』

入江昭氏は、海外でも翻訳された本が販売されている日本が誇る政治学者の1人です。

そのことを、大学にいたときに政治学の助教授に聞き納得したものです。

私もこの人の本を大学在学中に読み、感銘を受けました。

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簡潔で読みやすい文体。

それでいて根拠付けの理論も深く、それでいてこれまでに知らなかった事実や情報を盛り込み、読み手に好奇心を起こさせる文章にはついつい読みいって時間がたつのを忘れてしまうほどでした。


読みたい本が多くある中で、1回読んだら次もまたこの人のを読みたいと思わせる著者は少ないですが、そう思わせる著者の1人です。

この本を読んでいると、時代が現代に近くなるにつれて、情報が多くなり、ついつい丸暗記化していってしまった日本史の勉強をしていた受験生時代を思いだしてしまいました。

丸暗記はだめで、論理的に考えなくては忘れてしまう、という予備校講師の言葉があったのはわかるのですが、つい…(笑)

そういう丸暗記は面白くないですが、その事件等の意味を問いかけながら覚えていくのは楽しいものです。

それが私の力量ゆえにできなかったのですが(笑)、こういった本を読むことで、歴史上の意味を問いながらふりかえる面白さをこの本が与えてくれるのではないか、そんな気がしますね。

中学校や高校の教科書に書いてなかった事実や人物もいっぱい登場してもきますものね。

近代以降の列強のアジアを中心とした無主の地への植民地化への抵抗の中で、日本は明治維新時に産業、教育を最大の課題と考え、遂行していきました。

教育の義務化、産業政策、そして政治も天皇をたてて欧米の制度を習い立憲君主制にしたのでした。

機械導入、交通通信、航海技術の発達、武器の性能向上といったことがこの時代において大幅になされました。

そして徴兵制や保護関税も当然国家の重要事項として採択されたのです。

これは、経済の勉強をしていくと分かりやすいのですが、それによって国の力を増強しやすいのですね。

その政策を遂行しやすくするために、中央集権体制にして、地方の力をそぐ政策を採択したのですね。

国家の経済介入ですね。

その残滓が残り、今でも地方自治が名ばかりの状態になり、地方が疲弊しているのは目に見えていますね。

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それが日本の政策課題としてのこっているのですね。

そういったことを現代と重ね合わせて考えると面白いですね。

そんな列強による植民地獲得競争において、日本が一定の均衡を保つ場であることは明白になっていました。

それによって朝鮮、台湾は日本の領土になり、中国も福建省まで手に入れるのです。

そして、連合参加し先進国と政治的協調関係に入り、日本の地位を認めさせることに成功したのです。

欧米の力をそぐために、沖縄を併合し、樺太千島交換条約も締結したのでした。

しかし、こういった欧米の連合に抗うためとはいえ、いろんなアジア諸国において日本がしてきた功罪は計り知れないくらいのものだったのがわかります。

歴史の年表を暗記するだけにとどまっていた時代に学べなかったその実情は、そういったことについて書かれた本を読むことによってしか知ることはできません。

時間が大いにある大学生や社会人の人たちは、そういった本をむさぼるように読む必要があるでしょうね。

私も大学時代はもちろん、今に至ってもそういう本は読んでいます。


中でも印象に残っているのは、日本が国際連盟脱退後の日中戦争後にアメリカと対立し、対日禁輸をアメリカがしていくことで、石油のほとんどを海外に頼っていた日本はその禁輸処置をアメリカがすればするほど、海外とくにアジアへ進出して略奪をしていかなくてはならない、ゆえにもっと怨念の温床になっていったということですね。

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現在では、そういった歴史的な事実が生かされて、アメリカもそういったことはしないでしょうし、海外への略奪も日本もしないでしょう。

経済の調節機能も向上したことから、そういった事態に直面したら、どうすれば打開できるかは様々な方策が比較検討され研究されているのです。

ですが、さらなる向上もそうですし、過去の日本が行ったアジアへの功罪は日本人誰もが記憶に入れておかなくてはならないでしょう。

もちろん日本のみならず欧米の諸国もアジアを侵略していった事実に変わりはないのですから、そこは欧米列強も同じですね。

こういった考えを読者に催させるのは、やはり著者の力量によるのです。


単なる祖述では、それはかなわないのです。

そういった著者の本をたくさん読んで、その内容を脳内に留め、自分がこの国際社会の中で何をしないといけないのかを考え、日々の生活上で行動していく、こんなスタンスは社会科学を学んだ人にはおすすめしたいものです。

●この本は以下よりどうぞ。
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