堺屋太一 『千日の変革』

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この本は、日本が膨大な貿易黒字積み上げていた当時、どのような対応をすべきか、ということを論じた本ですし、非常に今も示唆に富む理論が盛り込まれています。

全世界での輸出の5%を占める黒字を計上したのは、28年のアメリカと80年のサウジアラビアだけといいます。

その2つを上回る規模の記録を当時の日本はしていた、というから驚きです。

この事実を垣間見させていただくと、日本を学歴社会に仕立てあげようとした日本の為政者たちの思惑が功を奏した、というような気がしますね。

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日本は資源小国であるがゆえに、資源を輸入してそれを基に製品を作り、それを対外に輸出してお金を儲けることでしか生き残ってはいけない。

その物づくりには大変な技術がいる。

その技術のためには、物事を科学的に分析して抽出する理論がいる。

その技術を得るためには、多額のお金がいる。

そのために、メーカーのみならず、省庁や大学からお金を出してもらう必要があります。

そのためには、国民が必死に働いて税金を納めてもらい、そして誰もが子弟を大学に行かせて、そこでもお金を出してもらう。

それによって莫大な金の出資が可能になったのですね。


それがまさに功を奏した、と私は見ているのです。

しかし、大学に出す授業料は、それに見合った額ではないのは明白です(笑)

1コマだいたい3000円くらいの額になりましたが、そんなに高額でもそれに見合った額であるとはそうそう思えませんでした(笑)

私は文系の大学でしたが、理系の大学ならもっとするでしょう。

1コマ4000円くらいに理系なら吊り上がるでしょう。

そんな値打ちは…ないでしょう(笑)。

そう思う人は私のみならずいろんな人がいて、現代の大学の効用度をパーセンテージにした人がいて、その割合は5%ということでした。

それが正しいかどうかは、人によって賛否のわかれるところでしょうが、大体あっているのではないでしょうか。

この厳然たる事実をみて、大学への進学云々は考えるべきでしょう。

その当時のアメリカは完全に貿易赤字でした。

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毎年千数百億ドルの赤字でした。

それのみならず、2000億ドルの財政赤字でした。

それに、民間負債も85年当時170%にも及んでいたようです。

これでは国内が上手く運営できるわけはなく、資金不足のみならず理論の不足でしょう。

アメリカの国民教育の重要性も説かれなくてはならないでしょう。

国内の需要に見合った供給力を持つように努めるようにアメリカがしなくてはならないでしょう。

それを怠り、為政者たちが私腹を肥やす金融論だけが発達していたのが当時、および昨今のアメリカといっていいでしょう。

決して当時かまびすしかったジャパンバッシングだけでは解決にはならないですし、ジャパンバッシングも一部だけ正しいのであって、すべては受けいられる性質のものではないのですね。

輸出の膨大な伸びは、日本だけに原因があるのではないのですが、その原因を日本に求めるべき点があったのは確かでしょう。

16から23%の貯蓄率が80年代の日本にはあったのは凄いことですね。

しかし、当時は設備投資が停滞し、物財需要伸び悩みそれが海外への輸出に向かてしまっていたのですね。

そこでいろんな策がとられたのは言うまでもないですね。

アメリカ市場にかわる市場を提供するということですね。

円高ドル安誘導もその1つですね。

話がそれてしまいましたが、これだけの貿易黒字を堆積した日本が岐路に立たされたのですが、そこでは近視眼的にならずに、広い視野に立って議論を進めていくことが必要でしょうね。

これは、自分の問題としてとらえる必要があるのです。

貿易関係に従事している人や、政治家や官僚、総理といった人たちだけの問題ではなく自分の問題として捉える必要ですね。

何故なら、海外に輸出することで自分の生活が成り立っているわけですから日本は。

ただ輸出すればそれでOKではなく、その後どのような対応をしていくべきなのかを、情報を集め、そして行動していくのが大事なのですね。

必ず問題点はおきます。

その問題点を見つけるには、やはりこういった本を読まなくてはいけない。

だからこそ学生はいっぱいこういった本を読まなくてはならないでしょう。

そのモラルに、この本を読んだ大学生時代と今でも何ら変わりはありません。

こういう貿易黒字を計上していく日本において日本人はやはり海外とくにアメリカ製のモノを率先して買うべきなのではないか、そんなことを思ったのです。

当時の総理大臣だった中曽根康弘氏もテレビに出てアメリカ製品を買うようにアピールしたといいます。

また邱永漢氏も、率先してアメリカ製品を買うと氏の本で書いていたのを思いだします。

また出雲市長をつとめた岩国哲人氏も、アメリカ産の木材を輸入して、省庁の建物を作る材料にしたということを氏の本で読んだことがありますね。

こういった行動に駆り立てさせるためには、やはりいろんな本に接することが大事なのですね。

仕事に頑張る…結構なことでしょう。

しかしそれだけでは良き社会を作ることはできないのは明白です。

確かに、日本国民がアメリカ製の製品を買うという行動だけでなく、売るアメリカ側も対応すべき点があるはずですね。

それは、ただ作ればいいというアメリカのメーカーの粗悪な経営状態を指摘したビル.トッテン氏の本などをここで紹介してきました。

また円高になっても外国製品の値段が安くならない、という日本の制度についても批判が内外からあったのも事実です。

こういった市場提供によって2%の輸入増加があったようですが、それだけでは不均衡の是正は無理とまで言っているのは、この本の著者である堺屋太一氏ですね。

壊滅的打撃が日本にないとダメだそうです。

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しかし、それが2010年の3.11東日本大震災によって叶いました。

それ以降、4年連続で貿易赤字を計上しました。

そういったいろんな議論を摂取し、吟味を重ねながら日本国民も行動していく必要があるのでしょう。

その他、石油の輸入増加、公共投資といった方法を提示していますが、どれも決定的な方法にはならなかったのですね。

しかし慧眼の堺屋太一氏の論ずるところでは、日本は工業においては大国ではあるけれども、工業以外のモノの生産や流通、消費のあらゆる面で最適ではない、ということを言っているのです。

確かにそういう面で当たっていることはあるけれども、これだけ末端消費材があふれているにもかかわらず流通、消費の面で最適ではないと書かれると、えっと思わざるを得ないですね(笑)

確かに、日本は住居が狭いために、買えるものも買えないままでいると指摘したレスター.サロー氏の言葉も想起させます。

そしていろんな流通経路でものが流れてくるがゆえに、本来の値段よりも大幅に高くなっている、と指摘したウォルフレン氏の言葉も浮かび上がります。

しかし2000年代にインターネットが、大幅に国民に浸透し、今やだれもが1台持っている携帯.スマホでもモノが買える時代ですから、その部分では堺屋氏の不満だった部分はどうなったかを詳らかに論じた文が読んでみたいですね。

ただ、人口の東京一極集中によって、また建築件数の諸外国に比べて物凄く多い建物によって土地や家賃の高騰によって経済大国にふさわしい物財の堪能が出来ていないというのも当たっているでしょう。

そして物財のみならず、サービス部門での経済的な増強も推しているのです。

そうですね、確かに物財を買うことだけではいつかは行き詰ってしまいますからね。

その詳細については本書を読んで確かめていただきたいですね。

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